中国、ホルムズ海峡封鎖反対 イラン制裁に

中東を歴訪している中国の温家宝(ウェン・チアパオ)首相は19日、カタールで、イランが示唆しているホルムズ海峡の封鎖について「どのような状況でも、海峡の安全と正常な航行は保障されるべきだ」と述べた. 緊張回避に向けイランに自重を求める一方、米国の対イラン制裁には加わらない姿勢を改めて示した. 温首相は会見で、イランの核兵器開発には「断固反対」とする一方、「中国とイランの石油貿易は正常な活動で、保護されるべきだ」とイランからの原油輸入を続ける意向を示した. 米国がイランへの圧力を強めていることに対し、中国は「制裁や武力による威嚇は問題の解決に役立たず、局面を一層悪化させる」(劉為民・外務省報道官)との立場を示している. 中国にとってイランはサウジアラビアアンゴラに続く3位の原油輸入先で、輸入量は全体の約1割を占める. イランを含む中東情勢の不安定化に備えるかのように温首相は今回、サウジアラビアを中国首相として20年ぶりに訪れたほか、アラブ首長国連邦カタールを初めて訪問. それぞれ、エネルギー分野をはじめとする経済・政治面での関係強化を図った. (北京=林望). 国際機関の大陸棚限界委員会が日本の大陸棚の拡大を認めたことを巡り、中国外務省の劉為民報道官は29日未明、「沖ノ鳥島排他的経済水域(EEZ)や大陸棚に含まれるべきではない」との談話を発表した. 沖ノ鳥島は「島」ではなく「岩」だとする従来の中国政府の主張に変わりがないことを示したものだ. 劉報道官は「国際的に主流の見解では、(沖ノ鳥島を大陸棚画定の基点とする)日本の主張は支持されていない」と指摘. 「同委員会はまだ日本の大陸棚画定の結果を公表しておらず、日本の説明が何を根拠にしているのか分からない」とした. (北京). マツダは低燃費の新型クリーンディーゼルエンジンを搭載した中型セダンの次期アテンザを、当初予定より前倒しして10月にも国内で発売する. 受注が好調なスポーツ用多目的車(SUV)のCX―5に続く2車種目の新型クリーンディーゼル車となる. 年末の世界発売を目指してきたアテンザの生産を当初計画より1カ月以上早めて8月に始める方向で検討している. 同社独自の低燃費技術「スカイアクティブ」に関して都内で20日開いた搭載車発売1周年イベントに参加した山内孝社長は「できる限り生産・販売の前倒しに努力する」と報道陣に話した. スカイアクティブを採用した2.2リットルディーゼルエンジンの燃費はクラス最高水準の軽油1リットルあたり20キロ超になる見通しだ. 乗用車の新車販売に占めるディーゼル車の割合は国内で1%に満たないが、2月に発売したCX―5のディーゼル搭載車は4カ月間で約1万8千台を受注. 日本で昨年売れたすべてのクリーンディーゼル乗用車の2倍に達した. 受注全体の約8割をディーゼル車が占め、予想を上回る人気となっている. (山村哲史).